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>同じ頃、
彼、K・Kと同じように、混乱しながらも、
己の頭の中で、今まで自分の身におこった嵐のような出来事を、
懸命に整理しようとしている人物がいた。
高井○郎その人である。
現在、月9の担当Pをクビになった彼にとって,
感慨に浸る時間は、履いて捨てるほどあった。
”・・・思えば、あのとき、話がうま過ぎたと、気が付くべきだったのかもしれない”
あの時、目に前に座って雄弁に語る、大手芸能プロ、K’の幹部、T口を前に
彼はただただ、圧倒されるしかなかった。
”あの、本気ですか?本当に、そんなことでうまくいくんですか?”
”我々は十分本気なんだがね。だからそれに乗っかる君も
もっと大船に乗ったつもりで、安心してほしいんだが・・・”
”T口さんのおっしゃったことを整理しますと
つまり、攻撃ラインを三方向用意した、同時攻撃作戦・・ということですか”
”そういうことになるね。
第一の線が、清純派打倒ライン。
これは、主に、バーニングの周防さんが音頭をとって準備してる作戦で
ご想像のとおり、これがメインの攻撃ラインとなる。
最終的に、H末を攻略目標とする。
内容は、さんざん君に説明したとおり、
K・Kなどのスケコマシや、マスコミ連中をつかった、正攻法でいく
これは、十分説明したから、もういいだろうね。
第二の線が、癒し系打倒ライン。これがサブの攻撃ラインになる
これは僕のところの社長である、KダッシュのK村がメインに担当している攻撃で
最大標的はH末ではなく、ずばり癒し系の巨頭、E島直子。
うちの井川も、ここに含める。そしてここにホ○プロの○香も加わってくる
”○香ですか?彼女も癒し系なんですか?
彼女、E島さんみたいなオトナって感じじゃないですよ
井川さんや、本上さんだったらわかるけど”
”世間はわーっとだましちゃえば、案外、なんとかついてくもんだよ。
しかも、仮想敵はなんと、同じHリプロのF田恭子だよ”
”どうして。同じ事務所なのに・・・”
<続く>