火の鳥 芸能界黎明編2


火の鳥を捕まえようとした者たちは、
考え付く、すべての手をつかって
火の鳥を、我が物にしようとした・・・


あるものはCMの世界で、
火の鳥の最大の弱点である、大学ネタを武器に、
東大出身という、もっとも有利な地点から、
火の鳥を狙い打とうとした。


しかし、自らのあまりもの”芸のなさ”と、
”詐欺まがいのプロモーション”というアラを
民衆に糾弾され、たちまちボロがばれ、
彼等によって自らの足元をすくわれることにより
頂に上り詰める前に、麓であえなく命を落としたのである。


あるものは、同性うけを武器にし、
火の鳥の弱点である、同性支持のなさを攻撃しようと試みた。


しかし、やはりまたしても
自らの、あまりもの演技力の無さによって、
自ら足をすべらせ、
山に上ろうとする前に、自らの力によって
その体を、噴火口をの中へと導いてしまったのである。


またあるものは、キャラがまともにかぶることを承知の上で、
あえて、真っ向から勝負を挑んだ。


しかし、オリコン初出40位以下という
自爆テロ同然のその行為は
自らの首を、自ら締めあげて
ドツボにはまったも同然であった


火の鳥に近づいて燃える以前に、
自分の体が燃えあがってしまったのである。




このように、火の鳥を狙った者達は
すべて、自らの行為によって、自爆していたのである。


火の鳥に、後一歩のところまで近づいた者達も
運命のいたずらか、
なぜか、民の間で裸の写真が流出し、
そして、民衆の視線によって熱せられたその肉体は
火の鳥に出会うことなくして、炎に包まれていったのである。



というわけで、
いままで、火の鳥を捕まえることに成功したものは
誰一人としていなかったのである。

<つづく>