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A美父☆具体的に、あのときのアイドル市場ってのは、
    どういう風に、競争がゆがめられていたんだ?



あ ゆ☆あんたの娘の歌が、聞くに堪えないひどいシロモノで、
    誰一人、それに満足できていなくとも、  
    それに代わるものが、市場に出回っていなければ、
    消費者はそれをいやいや買うしかない・・

    
    ということは・・  
    あんたの娘以上の実力を持った者が、
    この世に一人もいなかったら・・・
    あるいは何らかの圧迫をうけて、
    市場に出て行くことができなかったら・・


    あんたの娘みたいに、どんなにひどいシロモノであろうと
    売れたってことね。
    うんこ味の食べ物がどんなにまずくとも
    市場にそれしか無ければ売れるようにね。



A美父☆おいおい、いくらなんでも、
    それは事実と違いすぎるぞ
    うちの娘の競争相手が、いつ圧迫受けたんだ?


    私が言うのもなんだが、
    娘に勝る子達なんて、同時代にはうじゃうじゃいたぞ。
    その子たちがみんな、娘を売り出した事務所に
    圧迫受けてたなんて、とうてい思えないし・・・


    ファンは、あえてそれを蹴って
    私の娘をチョイスしてくれたわけだから



あ ゆ☆あのねえ。それも、そう見えるだけで錯覚・・まあいいや
    いちいち突っ込みたいところだけど
    きり無いからやめとくわ、次ぎどうぞ


    

A美父☆だから、やっぱり、
    娘には、実力では劣ってはいても、
    人を引きつける、”キラリとしたもの”が
    何かしらあったんだよ。これは間違いない。



あ ゆ☆あァ我慢できない、突っ込むよ

    
    ちょっと、ココまで説明して
    どうしてそんなことがいえるわけ?
    どうして間違いないっていえるの?断言できるの?
    あくまで、主観でしょそれって。しかも身内の



A美父☆そうか・・・たしかに。父親である私は、
    精神的に、バイアスがかかってるかもしれない。


    事務所の力があるていどあったっていうのは
    私も認めてることだし・・。


    だけど、多くの若者が
    数あるアイドルの中から、
    私の娘を選んでくれたっていうことは
    やはり、娘に何かしらの売れる要因が、
    あったとしか思えないんだ。


    技術とかそういいうもんでなくオーラとかさ、
    こういうのってうまく説明できないんだけど・・
    あんたの言うように、精神的なものだから、
    何とでもいえるって言われればそれまでだけどさ、


    でも、そのあやふやなもんってのが、
    実際、娘が売れたという事実によって、
    客観的に証明できたと、こういいたいんだよ俺は。


    これで、主観だ何だって言われてることが
    客観的な存在へと転化できたわけだ。
    娘が売れたという
    動かしようの無い事実によってさ・・

 
    ああ、こういうのって駄目?
    やっぱり、あんたは無理やりな論理付けっていうのか?

あ ゆ☆・・・・・

                                                                                    • -

続く