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A美父☆おい!、金で転んでたってのか
それでも、おまえらマスコミっていえるのか!
記者の一人★なに甘いこといってんの
ことちら、商売なんだからさ。
それに、別に、あんたの娘けなしたわけじゃなくて
誉めてたんだからいいじゃあないの。
A美父☆それじゃあ困るんだよ。下手ならヘタだって
ちゃんと言ってくれなきゃ困るんだよ。
どうして、ホントのこといってくれなかったんだよ
俺たち家族、おまえらマスコミのいうこと
まるっきり本気にして、
すっかりのぼせ上がっちゃったんだよ・
あみはすごい、すごいんだって・・
A美に、才能ないって思っていたなら、
どうしてあのとき、
そういうふうにいってくれなかったんだ!!
そうしたなら、勘違いすることもなかったのに。
記者の一人★ちょっと、あんた親でしょ
娘の才能なんて、ずっといっしょに暮らしてた
父親である自分が、一番よくしってるはずじゃないの?
だからそんなこと、自分で判断すりゃいい話じゃない
ほかの判断を仰ぐなんて、お門違いだよ
何かい?あんた、これまで娘と過ごしてて
自分とこの娘の歌、
今まで一度も聞いたことないっていうの?
A美父☆そりゃ、あるさ。
まあ、うまいとはとても思えないけど
記者の一人★だろ
だったら、それが、自分がホントに感じたことじゃないか
それを基準にして、やっていけばいい話だよ。
俺たちなんかが騒ぎ立てる雑音なんて
いっさい気にしないでさ
A美父☆でも、雑音っていってもさ、
仮にもあんたらマスコミでしょ、
私たちみたいな素人にしてみればさ、
ある種の、権威なんだよね。
記者の一人★権威ぃ?
ずいぶんとまた、われわれを買いかぶったもんだなあ
A美父☆だから、あんたらがあそこまで
あみのこと、すごいすごいいうからさ、ついつい
”わたしには、よくわかんないんだけど
ああ、もしかしてうちの娘って、唄の技術は別として、
なんか説明できない、人をひきつけるような、
すごい”オーラ”があるんじゃなかろうか”って
オーラ????プッ
(所々で、失笑が漏れる)
A美父☆何がおかしいんだ!
続く